第四五篇 賭け事遊び

賭け事遊び

男は天性ギャンブル好きなのか、子供の頃から賭け事遊びに熱中した。教室では冴えないが、賭け事となると滅法強いのがいた。その最たるものはバイ回し。石炭箱や、たらいにゴザを渡してくぼみをつくる。直径3㌢ほどの鉄のコマに紐をかけ、二人同時にゴザの上に投げ入れる。ゴザの中で衝突してはじき出されたほうが負けで取られた。勝負に使うバイを決めていたので、やすりで削って角をたてたり、重心を低くしたりして工夫をこらした。ラムネ。直径2㌢位のラムネの玉を取り合うゲーム。ジャンケンに負けたものが地面に玉を転がす。次のものが同じ地点から転がして当てるか、手をひろげて親指と小指の届く範囲であれば取りといってその玉をもらった。地面に三角の線を引きその中に各自玉をいれる。一定の距離から手玉を三角形の中の玉をめがけて投げ、手玉が当たって、三角形から出た玉は取り。直立して目の高さから落して相手の玉に当てるなど、やり方はいろいろあった。べったん。縦8㌢、横4,㌢位の厚紙に、人気の俳優や相撲取り、兵隊、のらくろマンガなどが印刷されていた。人形の形にくり抜いたものや、丸いのもあった。一対一ではべったんを勢いよく叩きつけ相手のものを裏返せばもらえた。また、すくいといって相手のべったんの下にもぐらせてすくい上げてももらえた。勝負に勝つために、ロウソクのろうを塗り込んだりして工夫をこらした。名塩探史会